◆竜侯4人にお出まし願いました。
大陸各地に散っているということで、それぞれのご当地グルメとか教えてください。
※E:エレシア F:フィン 青:青霧 U:ウティア
E「我が国で作られるワインが最上であることは議論の余地もないでしょう。あとは、肥育したガチョウの肝があれば言う事はありませんね」
F「北部は内陸か海沿いかで違いますが……ナナイスではやっぱり魚ですね。単純に塩焼きするのが一番美味しいです。院にいた頃はよく目玉が取り合いになって……」
E「目玉!?」
F「あ、はい。食べませんか? 魚の頭は取るのに手間がかかりますけど、美味しい部分がたくさんあるんですよ。頬とか目玉とか唇とか」
E「……っっ、野蛮な……!」(小声)
F「……ガチョウに無理やり干しイチジク詰め込んで太らせるほうが野蛮じゃないですか」(小声)
青「大陸は広いからな、それだけ食文化も多様だということだ」
F「そうですね。青霧さんの所は何ですか? 川魚とか?」
E「山鳥でしょう。それとも、鹿や兎かしら」
青「そういう贅沢なものは滅多に食べられんからな。手軽に獲れて一番美味いのはカエルだ」
F「…………」
E「………………」(微笑がこわばっている)
青「美味いんだぞ? しかし珍味と言うなら大森林にこそありそうだが」
U「ふむ、私自身はほとんど食事をしなくなって久しいが、大森林の外では消えてしもうた果樹も、我らのもとでは守られているからな」
E「(ホッとした顔で)そ、そういえば一度もてなして頂いた折には、大変珍しい果実がありましたわね」
U「またあれらが外に出る日も来よう。子供の頃はよく摘んで口にしたものだ、懐かしいな。しかし何よりの馳走と言えば、あれであったな……。(うん、とうなずいて微笑)蜂の子」
E「――――!!??」(蒼白)
F「…………」
U「蒸し焼きにしたものが美味であったが、作り方を忘れてしもうたな……」
それぞれ自分の微妙さを棚に上げる竜侯たち。
郷土料理はどうしたって自分とこが一番だからね!